夢で逢いましょう

つーさんが死んでしまってからずっと、下僕は毎日毎日、

つーさん、会いたいよー！
化けねこでもーー！
夢ででもぉーーーー！

と、駄々をこね続けてきたのですが、つーさんときたらそんな下僕の願いなどどこ吹く風。
これまで一度も化けてはもちろん、夢の中にさえ現れてくれませんでした。

昨日、母親との電話で体調がすぐれない話を聞きました。若いころから病気ひとつしたことがなくパワフルで前向きだった母ですが、老齢なこともあり参っている様子でした。
話を聞いて励ますことくらいしかできないうえ、もうすぐ80にもなる母親に未だに精神的にどっぷり依存していることに気が付いてしまい、「おいおい、なっさけねえなあ…」。

落ち込み気味のまま布団に入ったもののなかなか寝付くことができず、転々と寝返りを打ちながら眠っているのか起きているのかあいまいな状態の中で、ふと枕元に何かを感じました。

枕元に登ってきた何かは、ワタシの右ほおのあたりをかすめて頭の反対側に。そして丸くなる気配…

ああ、つーさんだ。
下僕の頭を飛び越えたり、わざと胸の上を踏んで、枕の横の定位置で眠ったつーさんだ。
姿は見えないけど、つーさんが、へなちょこのワタシを励ましに来てくれた。

半分寝ぼけた状態で、自分の脳が見せた夢のかけらだってわかっているけど、それでも、今まで全然夢に見ることもできなかったのに、このタイミングで。

つーさんは、優しい。
涙出ちゃうよ。
下僕、つーさんの下僕で本当に良かったよ。